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[ON THE BOOKS3:情報の宝庫『UNTITLED』/アサヒカメラ1989年3月号:115]


 写真集は見て楽しむものであることは勿論だが、いろいろな情報の宝庫でもある。特に美術館・写真機関などで発行されるカタログの類いにはこのことが言えよう。

 例えばアメリ西海岸の写真に重要な役割をしているTHE FRIENDS OF PHOTOGRAPHYが出版するUNTITLEDの最新号では、20周年を記念してその活動を記録としまとめていた。アンセル・アダムスなどが中心となって発足したこの組織だが、今では写展だけでなく出版・ワークショップ(写真教室)など幅広い活動を見せ、新らしい写真家も積極的にとりあげるなど、アメリカの写真界にとって欠かせない位置を占めている。このでは20年の歴史の中で理事・スタッフとして関わった人、出版・写真展・ワークショッの記録が巻末に全て載せられており、20年の活動の移り変わりを見たり、知っている写家の名前を探したりして、写真の流れを垣間見られるのが楽しい。

 さてこの本でその活動に興味を持った私は、さっそく日本から会員になるのが可能かどかを手紙で問い合わせてみた。送られてきたインフォメーションには年会費40ドル(海は60ドル)で会員になることができ、特典としてニュースレターを12号・写真集UNITLED3冊・バックナンバー割引き・ワークショップの優先参加と割引きがあると書てあった。他にいくつかのレベルの会員があり例えば最高額のPATRON(1000ドル)になると左記の特典に加えて6枚のオリジナルプリントが受けとれるそうだから、カメラ一台買ったつもりでPATRONになり写真をコレクションしてしまうのも上手いお金の使い方かも知れない。