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[穴語:サムネイル & 充電/日本カメラ2005年3月号:222]


[充電]

 使い切ってから充電した方がいい、いや使い切らない方がいい、充電し過ぎてはいけない、いや完全に充電してから使うべき…等々、バッテリーを長持ちさせる諸説はさまざまだが、はたしてどれが本当なのだろうか?
 結論を先に言えば、現在主流のリチウムイオン電池の充電は電子的に制御されているので、そうした細かいことを気にする必要はない。ただし保管しておくときには、50%程度の充電で、温度・湿度の低い場所が望ましい。完全に充電・放電というサイクルで使った方がいいのは、ニッケル水素電池など、ニッケルベースの電池の場合。聞きかじりの説を実行する前に、自分の使っているバッテリーの種類を確認しておこう。
 さらにバッテリーを長持ちさせるための諸説もあるのだが、果たしてそれは現実的だろうか。バッテリーは機器を便利に携帯するためのもの。バッテリーの都合に合わせて機器を使うのは本末転倒だろう。いずれにしてもバッテリーは消耗品。あまりに細々としたことを気にして使うよりは、機器を購入するときに、交換バッテリーの価格や充電器の携帯性・海外対応などを忘れずにチェックしておく方が現実的だろう。そして、古くなったバッテリーは、店頭などのリサイクルBOXに入れるのを忘れずに。余談だが、喫茶店などで無断で充電するのは窃盗。駅のコンセントを勝手に借用して書類送検されたケースもある。黙認されていることも多いだろうが、マナーとしても、ひとこと断ってから充電させて貰おう。
 それにしても、どんな便利な機器も無用の長物と化す、バッテリー切れは悩ましい。幸いなことに、銀塩カメラには電池不要な機種もまだ存在する。なかでも、軽量・安価な使いきりカメラは、じつは最強のバックアップ・カメラ。海外旅行などの際には、バッグに一つ入れておくのもいいだろう。

[サムネイル]

 英語ではわかりやすい言葉を、そのままカタカナにしてしまった結果、何を指しているかまったく想像もつかない用語になっている典型が、サムネイルだろう。サムネイルには、「thumb(親指)のnail(爪)」という意味のほかに、「非常に小さい」という意味があり、デジタルの世界では、画像ファイルを一覧するための小さな画像が、サムネイルと呼ばれている。
 親指以外の指はfingerと言われていることからわかるように、英語では親指はちょっと特別な指。賛成やヒッチハイクの時のサインは、親指を立てるthumbs upだし、Tom Thumb(親指サム)は、日本で言えば一寸法師のようなキャラクターとして親しまれている。と、こんなことは直接サムネイルには関係ないが、知っておくと、サムネイルという言葉も少しは身近に感じられるかもしれない。